性の心理学(読み)せいのしんりがく(英語表記)Psychology of Sex

改訂新版 世界大百科事典 「性の心理学」の意味・わかりやすい解説

性の心理学 (せいのしんりがく)
Psychology of Sex

イギリスの性科学者H.H.エリス著作。1933年刊。彼はライフワークとして,大著《性の心理学的研究》全7巻を書いたが,それとは別に,一般読書人や医師のための性心理入門書として本書を書いた。ほぼ同時代のS.フロイトとは対照的に,事実の客観的な記述と組織的な性科学体系の樹立がこの本の特徴である。彼はオートエロティズム自体愛),ナルシシズムなどの術語創始者としても知られている。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「性の心理学」の意味・わかりやすい解説

性の心理学
せいのしんりがく
psychology of sex

性行動を研究対象とする心理学。性行動は生得的行動と学習性の行動とから成り立っており,またこれらの行動の発現はホルモン,脳機制,学習性あるいは無学習性の環境刺激など内的,外的諸要因の組合せに依存している。したがって性の心理学は,性行動がどのように獲得されるか,上述の諸要因がどのように性行動と関係するか,また,それぞれの相対的重要性はどのようなものであるか,などを研究する学問領域である。

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