恥垢(読み)チコウ

デジタル大辞泉 「恥垢」の意味・読み・例文・類語

ち‐こう【恥×垢】

陰茎陰唇などのひだの間にたまるあかのような分泌物。スメグマ。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「恥垢」の意味・わかりやすい解説

恥垢
ちこう

陰茎の冠状溝部にたまる垢(あか)で、脱落した上皮細胞脂腺(しせん)の分泌物が混合して特異臭を発する。包茎の人、包皮内をよく洗わぬ人にたまるが、炎症の原因となるほか、子宮癌(がん)の発癌物質を含むので、配偶者に癌を生じやすいともいわれている。女性の小陰唇陰核に付着する垢も恥垢とよばれる。恥垢を長期間放置しておくと、恥垢結石(包皮結石)といって石状に硬くなる。

[河村信夫]

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世界大百科事典(旧版)内の恥垢の言及

【亀頭】より

…一般に成人では包皮は陰茎体のほうへひきもどされて亀頭の一部または全部が露呈するが,包皮が亀頭を包んだままの状態を包茎という。包茎では,包皮と亀頭の間に分泌物(恥垢smegma)がたまりやすく,これに細菌が感染して亀頭包皮炎を起こしやすい。亀頭と陰茎体の境は冠状溝と呼ばれ,この部にはとくによく包皮腺が発達する。…

【包茎】より

…また亀頭包皮炎をくり返し包皮輪に瘢痕(はんこん)収縮が起こり,真性包茎と同様な状態が後天的に生ずることもまれにある(炎症性包茎)。真性包茎では,包皮と亀頭のあいだに分泌物(恥垢(ちこう)smegma)がたまりやすく,これが石のように硬くかたまり亀頭と包皮が癒着していることも少なくない。また不潔になりやすく,亀頭包皮炎を起こしやすい。…

※「恥垢」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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