息利(読み)そくり

精選版 日本国語大辞典 「息利」の意味・読み・例文・類語

そく‐り【息利】

〘名〙
① 貸しつけた金銭物品に対して一定割合で定期的に受けとる報酬利息
続日本紀‐延暦七年(788)九月庚午「冝諸進国。今年出挙者不正税公廨。一切減其息利。縦十束其利五束。二束還民。三束入公」 〔新唐書‐食貨志五〕
② (━する) 利益を得ること。利殖
※妙一本仮名書き法華経(鎌倉中)二「出入(すつにう)(〈注〉いていり)息利(ソクリ)すること、いまし他国まてに遍し」

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普及版 字通 「息利」の読み・字形・画数・意味

【息利】そくり

利子

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世界大百科事典(旧版)内の息利の言及

【利子】より

…このような定式化は,今日の新古典派経済学などにある程度の影響を及ぼしている。【堀内 昭義】
【歴史】

[日本]
 (1)古代 古代では一般に利,息利と表すが,出挙(すいこ)や月借銭(げつしやくせん)によるものが知られる。令の規定では稲粟出挙は利息は私出挙が1倍,公出挙は半倍を超えることは許されず,期間は1年とし,1年目の利息がすでについている元本に翌年以降利息をつけることや複利計算は禁止されていた。…

※「息利」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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