恵・恤(読み)めぐむ

精選版 日本国語大辞典 「恵・恤」の意味・読み・例文・類語

めぐ・む【恵・恤】

〘他マ五(四)〙 (愛(めぐ)しと思うの意)
神仏自然、上に立つ者などが人々になさけをかける。思いやりいつくしむ。あわれむ。
万葉(8C後)一七・三九三〇「道のなか国つ御神は旅行きもし知らぬ君を米具美(メグミ)たまはな」
伊勢物語(10C前)四三「そのみこ、女をおぼしめして、いとかしこうめぐみつかう給ひけるを」
② 貧しい人などをあわれんで金品を与える。ほどこし物をする。
書紀(720)顕宗即位前(図書寮本訓)「徳(いきほひ)を布き恵(めくみ)を施して、政令(まつりこと)流行(しきおこな)はる。貧を(メぐみ)(やもめ)を養ひて、天下親(むつ)び附(つ)く」
※将門記承徳三年点(1099)「東絹一疋を恵(メクミ)賜ふて語りて云く」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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