惣録検校(読み)そうろくけんぎょう

世界大百科事典(旧版)内の惣録検校の言及

【検校】より

…近世には,盲人は一般に座頭(ざとう)と呼ばれ,前代からの伝統的な職業についていたが,幕府はこれを統制し,職業や生活の面で種々の規制を加えた。検校はその最高の地位で,17世紀ごろから幕府は京都の職検校とは別に,江戸に惣録(そうろく)検校を置いて役料や屋敷を与え,関八州の盲人や当道座を支配させた。検校に任ぜられた盲人は,年によっては全国で100人前後に及んだこともある。…

【職屋敷】より

…1871年(明治4),鶴岡惣検校のときに廃絶した。なお,1692年(元禄5)には江戸神田に惣録屋敷が置かれ,将軍任命の惣録検校を惣検校と称し,京都の職検校より上位とされることもあった。1736年(元文1)には惣検校の称号は京都に戻し,惣録検校は江戸および関八州ならびにその周辺のみ支配したが,官位免許権はなかった。…

【当道】より

… 江戸時代には全国的に仕置屋敷が設けられ,年寄,座元,組頭などの支配組織も生じた。江戸の仕置屋敷は惣録(そうろく)屋敷といわれ,その統括者を惣録検校ないし惣検校と称し,一時は職屋敷の支配から独立することもあった。江戸幕府も保護政策をとり,冠婚葬祭に際して徴収した富銀(とみぎん)を当道盲人に与えた。…

※「惣録検校」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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