愛嬌(読み)アイキョウ

デジタル大辞泉 「愛嬌」の意味・読み・例文・類語

あい‐きょう〔‐ケウ|‐キヤウ〕【愛×嬌/愛敬】

《古くは「あいぎょう」》
にこやかで、かわいらしいこと。「愛嬌のある娘」「口もとに愛嬌がある」
ひょうきんで、憎めない表情・しぐさ。「愛嬌たっぷりに話す」
相手を喜ばせるような言葉・振る舞い。「愛嬌をふりまく
(多く「御愛嬌」の形で)座に興を添えるもの。ちょっとしたサービス。座興。「ご愛嬌に一差し舞う」「これもご愛嬌。へたな歌でも一曲」
[補説]「あいぎょう(愛敬)2」が清音化し、キャウ・キョウの区別が失われたのち、意味に対応して「嬌」の字が近世以降に当てられるようになった。
[用法]愛嬌・愛想――「愛嬌」は、あるものに備わった、かわいらしさ、ひょうきんで憎めないようすを表しているのに対し、「愛想」は、「愛想がよい」「愛想笑い」などのように、人にいい感じを与えるために示す態度動作である。◇「愛嬌」は「愛嬌のある顔」のように、その人にもともと身についたものをいうことが多いが、「愛想」は、「お愛想を言う」のように、意識的な動作や態度をいう。◇したがって「愛嬌(愛想)のない人」のように相通じて用いられることもあるが、「愛想が尽きる」とはいっても、「愛嬌が尽きる」とはいえない。
[類語]愛想あいそ可憐かれんかわいいいじらしいあどけない愛らしいキュートほおえましいほほえましい愛愛しいいとおしいいとしい愛くるしいかわいらしいしおらしいめんこいいたいけしとやかほのぼのほんわかなごむなごやか憎めないチャーミング癒やし系癒やすラブリーがんぜないいとけない

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

普及版 字通 「愛嬌」の読み・字形・画数・意味

【愛嬌】あいきよう

可愛い。

字通「愛」の項目を見る

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