愛念(読み)アイネン

デジタル大辞泉 「愛念」の意味・読み・例文・類語

あい‐ねん【愛念】

非常にいとしく思うこと。深く愛する気持ち。
「その温かな―も、幸福な境界きょうがいも」〈二葉亭浮雲
男女愛情

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「愛念」の意味・読み・例文・類語

あい‐ねん【愛念】

〘名〙
① (━する) ものに対して強く執着すること。また、心に強くかわいいと思うこと。かわいがること。
今昔(1120頃か)二「後に小婦に娶(とつぎ)て、夫甚だ愛念する間に、一人男子を生ぜり」 〔十地経論‐三〕
② 男女間の愛情、愛欲
梁塵秘抄口伝集(12C後)一〇「遊女の類、〈略〉着物を飾り、色を好みて、人のあひ念を好み」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の愛念の言及

【愛】より

…際限なく増大してゆく〈欲望〉というのが,仏教の基本的な,愛の見方である。 梵〈プレーマンpreman〉,巴〈ペーマpema〉:〈愛・愛念・慈〉。〈愛情〉のことで,肯定も否定もされうるが,〈他人・衆人を愛すること〉と〈人々に愛されること〉とは,仏教徒としても大事であるとされた。…

※「愛念」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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