戊戌の政変(読み)ぼじゅつのせいへん

精選版 日本国語大辞典 「戊戌の政変」の意味・読み・例文・類語

ぼじゅつ【戊戌】 の 政変(せいへん)

中国清末、戉戌の年(一八九八)に起こった政変。西太后中心とする保守派が、光緒帝康有為らの変法自強運動百日改革)を弾圧、反動政治が復活した事件

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デジタル大辞泉 「戊戌の政変」の意味・読み・例文・類語

ぼじゅつ‐の‐せいへん【戊戌の政変】

中国、末の戊戌の年(1898年)に光緒帝康有為を登用して始めた変法自強運動に対して、西太后を中心とする保守派が反撃・弾圧した事件。光緒帝は幽閉され、反動政治が復活した。→変法自強へんぽうじきょう

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「戊戌の政変」の解説

戊戌の政変(ぼじゅつのせいへん)

清末,1898年,光緒帝康有為(こうゆうい)を登用して国政改革に着手したとき,西太后(せいたいごう)を中心とする保守派が,これに反対して光緒帝を幽閉し,変法派を弾圧した事件。康有為は95年から国政改革の必要を唱え,勉学会を組織して運動を進めていたが,98年光緒帝に登用されて譚嗣同(たんしどう)らとともに改革に着手した。改革の方針は日本明治維新にならって,国会を開き,憲法を制定し,立憲君主政体を実現することにあった。しかし,光緒帝も変法派の官僚もほとんど実権を持たず,官界に強力な支持勢力もないままに,急に大改革を行おうとしたため,保守的な官僚層の反対にあい,ただ改革方針を示しただけで葬り去られた。

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旺文社世界史事典 三訂版 「戊戌の政変」の解説

戊戌の政変
ぼじゅつのせいへん

清末期の1898年9月に起きた政変
光緒帝 (こうしよてい) の信任をえた康有為らの変法運動に反対して,西太后をとりまく栄禄ら保守派官僚が,袁世凱 (えんせいがい) の新軍をだき込んでクーデタを起こし,皇帝を幽閉した。康有為・梁 (りよう) 啓超は日本に亡命し,変法は100日あまりで失敗した。

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