成尋阿闍梨の母(読み)じょうじんあじゃりのはは

朝日日本歴史人物事典 「成尋阿闍梨の母」の解説

成尋阿闍梨の母

没年:延久5.5以降(1073)
生年:永延2頃(988)
平安時代歌人。父は大納言源俊賢(左大臣源高明の子)。藤原義賢(藤原実方の子か)の妻となり,成尋らふたりの子をもうけたと思われる。夫はその後まもなく没したらしい。その成尋が延久4(1072)年3月,62歳で入宋,それにまつわる母としての思いを切々とつづった作品が,家集『成尋阿闍梨母集』である。『千載集』以下の勅撰集に9首入集。いつの世も変わることのない,子を思う母の心情を詠んだ歌が多い。<参考文献>宮崎荘平『成尋阿闍梨母集』

(谷知子)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

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