(読み)イクサ

デジタル大辞泉 「戦」の意味・読み・例文・類語

いくさ【戦/軍】

戦い」「戦争」のやや古風な言い方。「―に勝つ」
兵士軍勢
千万ちよろづの―なりとも言挙げせず取りてぬべきをのことそ思ふ」〈・九七二〉
[類語]有事戦時非常時乱世事変革命戦争非常たたか戦役せんえきえきへい兵馬へいば兵戈へいか干戈かんか会戦合戦かっせん交戦戦火兵火戦乱兵乱戦雲戦塵せんじん戦禍せんか大戦戦闘

せん【戦〔戰〕】[漢字項目]

[音]セン(呉)(漢) [訓]いくさ たたかう おののく そよぐ
学習漢字]4年
武器をもって敵と争う。たたかい。いくさ。「戦艦戦後戦術戦災戦争戦闘海戦合戦かっせん苦戦激戦決戦抗戦交戦作戦参戦善戦大戦挑戦内戦敗戦奮戦和戦
競争。勝敗をきそう。言論などで争う。「商戦舌戦論戦宣伝戦
試合。「観戦棋戦熱戦延長戦
震えおののく。「戦慄せんりつ戦戦恐恐せんせんきょうきょう
難読戦慄わなな

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「戦」の意味・読み・例文・類語

せん【戦】

〘名〙
① 武器をもってたたかうこと。たたかい。
※文明本節用集(室町中)「国雖大好(セン)必亡 天下雖平忘(セン)必危〔史記〕」 〔春秋左伝‐荘公一一年〕
② 競争すること。勝負。多く他の語と複合して用いる。「リーグ戦」「名人戦」など。〔五国対照兵語字書(1881)〕
③ ふるえること。おののくこと。戦慄
※医案類語(1774)五「哭泣失饑因而作戦(〈注〉フルヒカデテ)行歩乏力」

そよ・ぐ【戦】

〘自ガ五(四)〙 風が吹いたりして木の葉などがそよそよと音をたてる。わずかにゆれ動く。また、鹿などが草を分けながら行く。
古今(905‐914)秋上・一七二「昨日こそ早苗取りしかいつのまに稲葉そよぎて秋風の吹く〈よみ人しらず〉」
※林葉集(1178)冬「立田山梢まばらになるままにふかくも鹿のそよぐなるかな」

おののき をののき【戦】

〘名〙 恐れなどでふるえること。戦慄(せんりつ)
不言不語(1895)〈尾崎紅葉〉四「其御声の震驚(ヲノノキ)、疑ふべくもあらず、御心に恐怖(おそれ)ありと思へば」

そよぎ【戦】

〘名〙 (動詞「そよぐ(戦)」の連用形名詞化) そよぐこと。草などがそよそよと音をたてること。
※俳諧・雑談集(1692)上「まだ初春の藪のそよぎを、鶯かとも気を付たる所」

おののか・す をののかす【戦】

〘他サ四〙 不安などを与えて恐れさせる。ふるえさせる。
有明集(1908)〈蒲原有明〉浄妙華「唯悪相の魚にのみ暗き心を悸(ヲノノ)かし」

そよが・す【戦】

〘他サ五(四)〙 風や雨がそよそよと物をゆらす。そよぐようにする。
順集(983頃)「荻のはのそよがす風の音たかみ末こすかたはすこしまされり」

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動植物名よみかた辞典 普及版 「戦」の解説

戦 (ソヨゴ)

学名Ilex pedunculosa
植物。モチノキ科の常緑低木・小高木

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

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