手を揉む(読み)てをもむ

精選版 日本国語大辞典 「手を揉む」の意味・読み・例文・類語

て【手】 を 揉(も)

(両手をもみあわせる)
① くやしがったり、怒ったりなど、感情の高ぶったときの動作にいう。
落窪(10C後)二「よそ人もかくかたきのやうなる人こそありけれ。なに物ならんとて、北の方てをもみ給ふ」
下手(したて)に出て、わびごとや頼みごとなどをするときの動作にいう。揉み手をする。
※苦の世界(1918‐21)〈宇野浩二〉二「例のくせの手をもみながらおそるおそる申し出た」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「手を揉む」の意味・読み・例文・類語

・む

もみ手をする。懇願謝罪をするときの動作にいう。「―・んで愛想笑いを浮かべる」
両手をすり合わせる。喜んだりくやしがったりしたときの動作にいう。
「足を踏み反り、―・み、目を大きに見暉かして」〈今昔・一七・三七〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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