手を束ねる(読み)てをつかねる

精選版 日本国語大辞典 「手を束ねる」の意味・読み・例文・類語

て【手】 を 束(つか)ねる

① 手をくんで、手出しをしないことを示して、敬意謝罪恭順の意を表わす。また、両手をそろえて礼をする。
平家(13C前)七「貴賤手をつかね、緇素足をいただく」 〔史記‐春申君伝〕
② 腕組みをしたまま、何もしないで見ている。手出しをしない。また、何もできないでいる。手をこまぬく。
※宇治拾遺(1221頃)一一「鬼〈略〉此おこなひ人にあひて、てをつかねて、なくこと限なし」
浮雲(1887‐89)〈二葉亭四迷〉三「その様子を見ると、手を束(ツカ)ねて安座してゐられなくなる」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「手を束ねる」の意味・読み・例文・類語

つか・ねる

腕組みをする。また、傍観する。手をこまぬく。「―・ねて火事を見守る」

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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