手代敵(読み)てだいがたき

精選版 日本国語大辞典 「手代敵」の意味・読み・例文・類語

てだい‐がたき【手代敵】

〘名〙 歌舞伎で、敵役(かたきやく)一つ商家などの手代で悪事を働く、多く端役の敵役。
洒落本・船頭深話(1802)二「手代敵(テダイガタキ)色悪ではいかずと、和実荒事はそっちにあるからマア太刀打をする者はねへス」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の手代敵の言及

【敵役】より

…《仮名手本忠臣蔵》の伴内や《須磨都源平躑躅(つつじ)》の〈扇屋熊谷〉の忠太など。〈手代敵〉は世話狂言に出てくる悪い番頭や手代の役で,《隅田川花御所染》の長九郎や《心中天の網島》の善六などである。〈叔父敵〉は御家狂言で当主の叔父がお家横領を企らむ悪人側の中心になっていたところから生まれた役柄で,《伽羅先代萩》の大江鬼貫がその典型的な役である。…

※「手代敵」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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