手手(読み)てて

精選版 日本国語大辞典 「手手」の意味・読み・例文・類語

て‐て【手手】

〘名〙
① 手をいう幼児語。おてて。
神楽歌(9C後)大宮「〈本〉大宮の少さ小舎人(こどねり) や 天々(テテ)にやは 天々にやは 玉ならば 天々にや」
滑稽本浮世風呂(1809‐13)三「手拭(てんてん)でお顔や手々(テテ)をよヲくお洗ひ」
幼児両手を重ねて物をくれという表現をすること。ちょうだい。
※俳諧・文政句帖‐七年(1824)一二月「年玉や懐の子も手々をして」

て‐で【手手】

〘名〙 めいめいの手。また、各自。めいめい。
※高野本平家(13C前)二「老僧共〈略〉手々(テデ)に持たる数珠共を」

てっ‐て【手手】

〘名〙 (「て(手)」を二つ重ねたもの) 手をいう、幼児語。おてて。
※道(1910)〈石川啄木〉「むっちりした手っ手で」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「手手」の意味・読み・例文・類語

て‐て【手手】

手をいう幼児語。おてて。

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