手枕(読み)たまくら

精選版 日本国語大辞典 「手枕」の意味・読み・例文・類語

た‐まくら【手枕】

〘名〙
① 腕を枕とすること。てまくら。
万葉(8C後)一四・三四八〇「大君の命恐(かしこ)み愛(かな)し妹が多麻久良(タマクラ)離れ夜立ち来ぬかも」
② 香木の名。分類伽羅(きゃら)。香味は辛酸。六十一種名香の一つ。〔建部隆勝香之筆記(香道秘伝所収)(1573)〕
[補注]①は多く、男女共寝をする折に、相手の腕を枕にすることをいう。

て‐まくら【手枕】

〘名〙 ちょっと横になる時などにひじを曲げて枕とすること。ひじまくら。たまくら。〔日葡辞書(1603‐04)〕
浮世草子好色一代男(1682)五「手枕(てマクラ)して、じ茶がぶがぶ呑尽し」

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デジタル大辞泉 「手枕」の意味・読み・例文・類語

た‐まくら【手枕】

腕を枕として眠ること。てまくら。
「朝寝髪我はけづらじうるはしき君が―触れてしものを」〈・二五七八〉
[類語]手枕てまくら腕枕肘枕膝枕

て‐まくら【手枕】

腕を曲げて枕の代わりにすること。ひじまくら。たまくら。「手枕で横になる」
[類語]肘枕腕枕膝枕手枕たまくら

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