手熨斗（読み）てのし

精選版 日本国語大辞典

て‐のし【手熨斗】

〘名〙

① 江戸時代の接客あしらいの一種。主人が下位の客に座前配置の結び熨斗を手ずから下賜することをいう。〔随筆・貞丈雑記（1784頃）〕

② 手で使う軽便な火熨斗。また、和裁で鏝(こて)や火熨斗を使わないで木綿の幅出しを手で行なうこと。手火熨斗(てびのし)。

出典　精選版 日本国語大辞典

デジタル大辞泉

て‐のし【手熨^＝斗】

江戸時代、貴人が目下の者に対面するときの礼法の一。三方さんぼうに載せた結び熨斗のしを手ずから取って目下の者に与える。

出典　小学館