手窪(読み)てのくぼ

精選版 日本国語大辞典 「手窪」の意味・読み・例文・類語

て‐の‐くぼ【手窪】

〘名〙
手のひらを軽く内側へ曲げるとできるくぼみ。
※宗五大草紙(1528)大酒の時の事「肴を人の給候事、〈略〉手のくぼに受てふかくいただきてくふべし」
握り飯。また、手づかみで飯を食べること。正式でない食事のしかたをいう。
日本行脚文集(1690)七「秉(いなづか)(ふたにぎり)にて、掌(テノクボ)ひとつも侍らずんなど」
※雑俳・川柳評万句合‐宝暦一一(1761)礼一「ぐし君も大目の時は手のくぼし
③ かりそめの男女の交わり。
滑稽本・鬼娘伝(1778)「其方胎内に今孕たるは、のうてん鬼が手の窪(クボ)の塊なり」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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