手荒(読み)てあらい

精選版 日本国語大辞典 「手荒」の意味・読み・例文・類語

て‐あら・い【手荒】

〘形口〙 てあら・し 〘形ク〙
① 扱いかたが乱暴である。また、動作などがあらあらしい。粗暴である。粗略である。
三河物語(1626頃)一「押寄給ひて、ふみつぶさせ給ひて、手あらく被成候得者」
※めぐりあひ(1888‐89)〈二葉亭四迷訳〉一「手荒く帽子を眉深かにして」
② きめが粗い。粗である。
※蝶の皿(1969)〈秦恒平〉「魅入られましたはじめは、三嶋、伊羅保熊川などの肌に手荒い高麗茶碗からで」

て‐あら【手荒】

〘形動〙 (形容詞「てあらい」の語幹から)
① 手荒いさま。扱いや動作が乱暴なさま。
古今著聞集(1254)一二「この上は、今は手あらに振まはじとおもひて」
② きめが粗いさま。
良人自白(1904‐06)〈木下尚江〉続「其の手荒な木綿の襟を漏るる頸筋の白ろさ!」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「手荒」の意味・読み・例文・類語

て‐あら【手荒】

[形動][文][ナリ]取り扱いや動作が乱暴なさま。「手荒なまねはよせ」「品物手荒に扱う」
[派生]てあらさ[名]
[類語]乱暴荒っぽい荒荒しいがさつ野蛮荒い手荒い粗野粗暴蛮カラ野性的がらっぱち荒気ない

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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