打拉(読み)うちひしぐ

精選版 日本国語大辞典 「打拉」の意味・読み・例文・類語

うち‐ひし・ぐ【打拉】

〘他ガ五(四)〙
① 物を打ち叩いて、砕きつぶす。
※室町殿日記(1602頃)八「楯の板も微塵うちひしかれ」
武器で打ちかかってたたきつぶす。
太平記(14C後)三二「近付く敵あらば只一打に打ひしがんと」
③ (多く、受身の助動詞「れる」を伴って用いる) 意欲気力などをくじく。
小魚の心(1927)〈真杉静枝〉二「春吉が、打ちひしがれるやうな倫理的な苦悩に悶(もだ)える有様を」
④ (「うち」は接頭語) 事柄が全く成り立たないようにする。
結城氏新法度(1556)二条「人あきなひいたすもの候はは、聞たたし、うちひしくへし」

うち‐ひさ・ぐ【打拉】

〘他ガ四〙 (「うち」は接頭語) =うちひしぐ(打拉)
※兼良本方丈記(1212)「ひとり子の〈略〉俄にくづれうめられて、あとかたなくひらにうちひさかれて」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

普及版 字通 「打拉」の読み・字形・画数・意味

【打拉】だろう

ひしぐ。

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