抑肝散(読み)ヨクカンサン

病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版 「抑肝散」の解説

抑肝散

(大杉製薬、高砂薬業、ツムラ


 神経症不眠症夜泣き小児疳症かんしょういわゆる疳の虫)などの治療薬で、神経が過敏で興奮しやすい、おこりっぽい、なかなか寝つかれない、まぶたや顔の筋肉がけいれんするといった症状のある、体質が虚弱な人、小児に用います。


①著しく胃腸の弱い人、ほかの薬を用いている人は、あらかじめ医師に報告してください。


②指示された期間用いても症状が改善しないときは、医師に報告してください。


③過敏症状(発疹ほっしんかゆみなど)が現れたら、服用を止め、すぐ医師に報告してください。


④長期間用いているときに、血圧の上昇、むくみ、体重増加、脱力感、手足のけいれんや麻痺まひ横紋筋融解症、間質性肺炎、心不全、肝機能障害、黄疸おうだんなどが現れたら、服用を中止し、すぐ医師に報告してください。

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漢方薬・生薬・栄養成分がわかる事典 「抑肝散」の解説

よくかんさん【抑肝散】

漢方薬の一つ。生薬(しょうやく)蒼朮(そうじゅつ)茯苓(ぶくりょう)釣藤(ちょうとう)当帰(とうき)川芎(せんきゅう)柴胡(さいこ)甘草(かんぞう)などを含む。明(みん)代の医学書『保嬰撮要(ほえいさつよう)』などに処方が示されている。神経症不眠、子どもの夜なき、子どものかんしゃくなどに用い、神経の高ぶり、筋肉の痙攣(けいれん)、筋肉の緊張といった症状がともなうとき、とくに有効とされる。体力の弱い人がおもな対象。

出典 講談社漢方薬・生薬・栄養成分がわかる事典について 情報

デジタル大辞泉プラス 「抑肝散」の解説

抑肝散(よくかんさん)

漢方薬のひとつ。不眠や子供の夜泣きなどの症状に処方される。

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