デジタル大辞泉
「折目」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
おり‐め をり‥【折目】
〘名〙
① 物を折りたたんだ
さかいめ。折りたたんださかいの線。
※新撰六帖(1244頃)六「散(ちる)を我惜しみもちたる後までもをりめはつけじ桜うすやう〈藤原信実〉」
② 物事の時間的な区切り。
※出発は遂に訪れず(1962)〈島尾敏雄〉「課業の折り目をしらせる信号兵の
ラッパ」
※童貞(1964)〈
富士正晴〉一一「軍隊の折り目がわたしの心にピッタリとつきすぎている」
④ (生活のけじめの意から) 年中行事。節の日。物日。
※春泥(1928)〈
久保田万太郎〉三羽烏「盆とか、暮とか、正月とか、さうした折目切れ目以外には」
⑤ 何かするに都合のよい時。機会。
※
日葡辞書(1603‐04)「ソノ vorimeni
(ヲリメニ) ゴザレ」
⑥ 歩いていて
方角を変える時の方向転換(日葡辞書(1603‐04))。
⑦ 鷹の翼の一部の名称。
⑧
武家で少年が初めて鳥や獣を射とめた時、その肉を料理して餠を供えて祝うこと。のちに狩りに参加したものが初めて
獲物をとった時の
祝宴もいうようになった。矢開き。
矢先祝(やさきいわ)い。
おれ‐め をれ‥【折目】
〘名〙
※歌舞伎・網模様燈籠菊桐(
小猿七之助)(1857)
序幕「七十両払ひを取った金はあれど、生憎
(あいにく)今日は
二季の折目
(ヲレメ)是非とも
旦那に納めにゃあ」
② ものが折れたさかいめ。折れ口。〔日葡辞書(1603‐04)〕
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報