抜き手(読み)ぬきて

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「抜き手」の意味・わかりやすい解説

抜き手
ぬきて

水をかいた腕を前方に返す際に,水面上に抜き出す泳法。泳ぎ方は,(1) 平体で両腕を交互に抜くもの,(2) 横体で上方片腕だけを抜くもの,(3) 平体で両腕を同時に抜くものに大別される。 (1) は最も種類が多く,左右の扇足 (あおりあし) を用いる水府流の大抜き手,小堀流の早抜き手,水任流の肘泳ぎ,蛙足 (かえるあし) を用いる能島流の抜き手一つ掻,二つ掻,観海流の抜き手一つ拍子,三つ拍子など,(2) には水府流の片抜き手,片抜き手二重熨斗 (熨斗〈のし〉は横泳ぎのこと) ,水府流太田派の抜き手熨斗,片抜き手一重熨斗,二重熨斗など,(3) には向井流の諸抜き手 (もろぬきて) ,水府流,小池流の両抜き手 (もろぬきて) ,神伝流の両手抜き,岩倉流鯔飛 (いなとび) などがある。 (→日本泳法 )

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