持来(読み)もちきたり

精選版 日本国語大辞典 「持来」の意味・読み・例文・類語

もち‐きたり【持来】

〘名〙
① 持ってくること。運んできたもの。
随筆・嗚呼矣草(1806)一「近世清土(から)より舶来(モチキタ)りの磁器(せともの)に、ジッキンといえる遊冶めける娼盞(さかづきぢょく)あり」
② 以前からあったもの。前から継続してあるもの。また、生まれつきのもの。〔和英語林集成初版)(1867)〕

もて‐・く【持来】

〘他カ変〙 持って来る。
※催馬楽(7C後‐8C)紀の国「紀の国の 白良の浜に ま白良の浜に 降りゐる鴎 はれ その珠毛天己(モテコ)

もち‐きた・す【持来】

〘他サ五(四)〙 持って来るようにする。持って来させる。もたらす。
愛弟通信(1894‐95)〈国木田独歩〉大連湾進撃「凡て戦争寥落を持来たす」

もって‐こい【持来】

〘形動〙 うまく適合しているさま。好都合なさま。あつらえむきだ。
洒落本・卯地臭意(1783)「どうらくものの女房にゃアもってこいといふ女だよ」

もち‐きた・る【持来】

〘他ラ四〙 運んで来る。持って来る。〔文明本節用集(室町中)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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