指原安三(読み)さしはら・やすぞう

朝日日本歴史人物事典 「指原安三」の解説

指原安三

没年:明治36.3.9(1903)
生年嘉永3.3(1850)
明治期の新聞記者,評論家。豊後国臼杵藩(大分県)藩士指原卯兵衛の子に生まれる。幼少時に父を失い,苦学。大阪府巡査を経て上京し,二松学舎,同人社に学び,共立学舎幹事となり,漢文教授。明治22(1889)年,鳥尾小弥太が保守党中正派を結成するや参加し,機関誌『保守新論』の編集長を務め,国権論を唱えた。26年,明治初期から中期政治史である『明治政史』を刊行した。その後,陸軍幼年学校,陸軍学校教官。『明治政史』は,『明治文化全集』に収録される。<参考文献>小林富三編『指原安三氏伝』

(有山輝雄)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「指原安三」の解説

指原安三 さしはら-やすぞう

1850-1903 明治時代の漢学者
嘉永(かえい)3年3月生まれ。大阪で藤沢南岳に,東京で三島中洲(ちゅうしゅう)らにまなび,共立学舎で漢文をおしえる。明治22年鳥尾小弥太の保守党中正派の結成にくわわり,機関誌「保守新論」の編集にあたる。のち陸軍幼年学校などの教官をつとめた。明治36年3月9日死去。54歳。豊後(ぶんご)(大分県)出身。号は左腕居士,豊洲編著に「明治政史」など。

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