挽家(読み)ひきや

精選版 日本国語大辞典 「挽家」の意味・読み・例文・類語

ひき‐や【挽家】

〘名〙 主に茶入れ仕服(しふく)に入れて保存するための容器木材を挽いて棗(なつめ)型の蓋物に作る。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の挽家の言及

【茶入】より

…この結果,唐物茶入は古典化して,とくに茄子,文琳,丸壺の唐物茶入は,最高の位置を占めた。 また茶入を入れる仕覆,象牙蓋,盆,挽家(ひきや)(仕覆を着せた茶入を納める棗形の木の器),箱などの付属品も吟味されたから,とくに仕覆に用いられる名物裂(めいぶつぎれ)の製作に寄与した。さらに茶入が一般に貴重視されたことから,本来は薄茶の容器である棗を濃茶入に代用して,わびの風情を表現することも行われた。…

【棗】より

…これらはいずれも棗型をしていない。 棗の起源は,一般的には濃茶入を保護するために納める器,挽家(ひきや)から出たとされる。挽家は挽物の意で,堅木(黒檀,黒柿など)の材質のもの,また漆塗のものもある。…

※「挽家」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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