掌中（読み）しょうちゅう

精選版 日本国語大辞典

しょう‐ちゅう シャウ‥【掌中】

〘名〙

① てのひらの中。手中。

※文華秀麗集（818）下・和野柱史観闘百草、簡明執之作〈巨勢識人〉「百香懐裡薫、数様掌中把」

※花柳春話（1878‐79）〈織田純一郎訳〉一九「ベンタドアの玉手早く已にマルツラバースの掌中に在り」 〔陸游‐懐江公民表詩〕

② 領有・支配権の及ぶ範囲。また、その中にあること。

※玉葉‐建久九年（1198）正月七日「通親忽補_二俊院別当_一、禁裏仙洞可_レ在_二掌中_一歟」

※条約改正論（1889）〈島田三郎〉四「居留地の警察外人の掌中に在るが為に」 〔資治通鑑綱目〕

た‐な‐うち【掌中】

〘名〙 ＝たなうら（掌中）

出典　精選版 日本国語大辞典

デジタル大辞泉

しょう‐ちゅう〔シヤウ‐〕【掌中】

１ てのひらの中。
２ 自分のものとして自由にできる範囲内。また、その中にあること。手中。「実権を掌中に収める」
[類語]手中

出典　小学館

普及版 字通

【掌中】しようちゆう

手中。

字通「掌」の項目を見る。

出典　平凡社「普及版 字通」