(読み)きくする

精選版 日本国語大辞典 「掬」の意味・読み・例文・類語

きく‐・する【掬】

〘他サ変〙 きく・す 〘他サ変〙
① 手ですくいとる。
正法眼蔵(1231‐53)洗浄「手をあふげて、指頭すこしきかがめて水を掬せんとするがごとくしてもちて」
※義血侠血(1894)〈泉鏡花〉二「馬背の流汗滂沱として掬(キク)すべく」 〔春秋左伝‐宣公一二年〕
② (比喩的に、笑顔真情光景などについて) 手ですくいとりたいと思う。手にとって賞玩する価値があるという気持でいう。
随筆山中人饒舌(1813)下「婉然顧眄、窈窕閑雅、声容如掬」
三四郎(1908)〈夏目漱石〉四「ある掬(キク)すべき情景に逢ふと、何遍もこれを頭の中で新にして喜んでゐる」

きく‐・す【掬】

〘他サ変〙 ⇒きくする(掬)

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デジタル大辞泉 「掬」の意味・読み・例文・類語

きく【掬】[漢字項目]

人名用漢字] [音]キク(漢) [訓]すくう むすぶ
水をすくう。「掬水一掬

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動植物名よみかた辞典 普及版 「掬」の解説

掬 (ブナ)

学名Fagus crenata
植物。ブナ科の落葉高木,園芸植物

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

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