揚屋町(読み)あげやまち

精選版 日本国語大辞典 「揚屋町」の意味・読み・例文・類語

あげや‐まち【揚屋町】

[1] 〘名〙 遊郭の中で揚屋の集まっている区画。特に、京都島原、江戸新吉原が著名
慶長見聞集(1614)七「此町を中にこめて、其めくりにあけや町と号し、幾筋とも数しらす」
[2]
[一] 京都の遊里、島原(下京区西六条西新屋敷)の町名。島原の中央道路の南側の東から三筋目の町。
仮名草子浮世物語(1665頃)一「衣紋(ゑもん)馬場、噂(うはさ)町をうち過(す)ぎ、あげや町にさしかかり」
[二] 江戸新吉原の町名。元吉原時代、遊里に散在していた揚屋を一か所にまとめたもの。大門から水道尻に向かって右手で、江戸町一丁目と京町一丁目との中間(台東区千束四丁目)にあった。宝暦一七五一‐六四)末年に揚屋が廃絶した後も町名は残った。
浮世草子好色二代男(1684)一「御後姿まで見送るは、揚屋(アケヤ)町の名残(なごり)ぞかし」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「揚屋町」の意味・読み・例文・類語

あげや‐まち【揚屋町】

遊里の中で揚屋が集まっている区域。京都島原、江戸新吉原の町名となった。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

今日のキーワード

靡き

1 なびくこと。なびくぐあい。2 指物さしものの一。さおの先端を細く作って風にしなうようにしたもの。...

靡きの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android