擬軟体動物(読み)ぎなんたいどうぶつ

精選版 日本国語大辞典 「擬軟体動物」の意味・読み・例文・類語

ぎ‐なんたいどうぶつ【擬軟体動物】

〘名〙 現在の触手動物に対して、かつて用いられていた動物分類上の門の一つ

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「擬軟体動物」の意味・わかりやすい解説

擬軟体動物
ぎなんたいどうぶつ

動物分類学上、海産動物の一群名称コケムシ類腕足類ホヤ類を含めて1門とする分類段階名で、1843年に提唱されたが、その後ホヤ類が除かれてホウキムシ類が加わり、さらにコケムシ類のなかから曲形動物が分離された。このような内容変更によって提唱当時の意味が失われると同時に、軟体動物との近縁関係も否定され、この名はしだいに用いられなくなった。現在ではコケムシ類、腕足類、ホウキムシ類をあわせて触手動物門とすることが多い。

[馬渡峻輔]

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