ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「文帝[魏]」の意味・わかりやすい解説
文帝[魏]
ぶんてい[ぎ]
Wen-di; Wên-ti
[没]黄初7(226)
中国,三国時代の魏の第1代皇帝 (在位 220~226) ,文学者。姓名は曹丕。字は子桓。曹操の長子。建安 16 (211) 年五官中郎将となり,弟の曹植と父の跡目を争ってこれに勝ち,黄初1 (220) 年父の死とともに丞相となり,同年すでに有名無実の漢王室から禅譲を受けて皇帝となる。その後やはり皇帝を称する蜀の劉備,呉の孫権と抗争した。即位直前,魏王国の尚書陳群の議を入れて九品官人法を制定。また,弟の植には劣るがすぐれた詩人であり,歴代の帝王中屈指の文学者で,中国最古の文学評論『典論』はその著とされる。
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