文章完成法(読み)ぶんしょうかんせいほう(英語表記)sentence completion test

改訂新版 世界大百科事典 「文章完成法」の意味・わかりやすい解説

文章完成法 (ぶんしょうかんせいほう)
sentence completion test

心理学用語で,未完成の短文を与え,言語をもって自由に文章を完成するテスト。略称SCT。1897年エビングハウスH.Ebbinghausが文脈の論理構成力から知能を測定しようとして考案したといわれるが,人格検査として試みたのは1928年のペインA.F.Payneが最初型式や分析法はいろいろあるが,被検者の現実行動とのずれが少なく,実施の簡便さと集団法の可能なことが,このテストの利点である。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「文章完成法」の意味・わかりやすい解説

文章完成法
ぶんしょうかんせいほう
sentence-completion test

略して SCTという。未完の文章を与え,単語や句を補って完成させる検査。投影的な性格検査方法として用いられることが多い。 (→投影法 )  

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世界大百科事典(旧版)内の文章完成法の言及

【人格検査】より

…人間は投影(投射)という自我防衛機制をもっているので,あいまいな刺激の提示により,その人の要求や葛藤を把握し人格の理解に迫ることが可能になる。これが投影法であり,(1)視覚刺激法によるTATロールシャハ・テスト,(2)言語刺激法による文章完成法,言語連想法,(3)表現活動による描画法,P‐Fスタディ,モザイク・テストなどがある。投影によらないものは客観的テストといわれ,統計的な標準化がその基準として理論を支えており,以下のようなものがある。…

※「文章完成法」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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