デジタル大辞泉
「料簡」の意味・読み・例文・類語
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りょう‐けん レウ‥【料簡・了簡・了見・量リャウ見】
〘名〙 (「料」は、はかる、かんがえるの意。「簡」は、えらぶ、しらべるの意)
① (━する) よく考えて、より分けること。考察して検討すること。
※勝鬘経義疏(611)一乗章「本義云。此前料二簡仏出一」
※師郷記‐永享五年(1433)自一一月六日至同一七日紙背(某書状)「この御詠ともを、よくよく御らんせられ候て、しかるへきやうにれうけん候へく候」 〔蔡邕‐太尉楊公碑〕
② (━する) 考えをめぐらして判断すること。
※貴嶺問答(1185‐90頃)「行在所事。〈略〉京師為レ行也。以二此等文一可下令二了見一給上也」
※
太平記(14C後)七「其中に又などかは雨降る事無らんと、了簡
(リョウケン)しける
智慮の程こそ浅からね」
※
毎月抄(1219)「よろしくそれは今定め申すにおよばず、この下にて御了見候へ」
※滑稽本・
浮世床(1813‐23)初「そりゃアどういふ了簡
(リャウケン)だ」
④ とりはからい。処置。
※
園太暦‐観応元年(1350)一一月一八日「将軍逐電不実歟、又云、所詮師直了間歟」
※虎寛本狂言・
神鳴(室町末‐近世初)「能い能い、某が了簡を以、八百年が間旱損水損の無い様にして取らせう」
⑤ (━する) 怒りや不満をこらえ、がまんすること。腹立たしいのをたえしのぶこと。おおめにみること。堪忍。
宥恕(ゆうじょ)。
※虎寛本狂言・
鎌腹(室町末‐近世初)「
身共さへ了簡すれば死るには及ばぬ事じゃ」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
普及版 字通
「料簡」の読み・字形・画数・意味
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報