斬髪(読み)ザンパツ

デジタル大辞泉 「斬髪」の意味・読み・例文・類語

ざん‐ぱつ【斬髪】

髪を切ること。
散切ざんぎ」に同じ。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「斬髪」の意味・読み・例文・類語

ざん‐ぱつ【斬髪】

〘名〙
① (━する) 髪を切ること。
浄瑠璃蘆屋道満大内鑑(1734)四「斬髪(ザンパツ)僧衣の姿保名見るより」
※歌舞伎・天満宮菜種御供(1777)五「ト乗物の戸を開き、紀の長谷雄、ざんぱつ、長袴にて出る」

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世界大百科事典(旧版)内の斬髪の言及

【床屋】より

…なお,江戸の床屋は,首筋から耳孔まで細いかみそりでするなど,万事に仕事がていねいで,〈上方の存在(ぞんざい)なる髪月代とは雲泥の相違〉と西沢一鳳は《皇都午睡》(1850)に記している。髪結【鈴木 晋一】 1871年(明治4)のいわゆる断髪令は,一般には斬髪(ざんぱつ)は〈勝手たるべし〉という文字にもかかわらず半ば強制的な意味に受け取られていた。しかし斬髪の風はこれ以前に行われており,海外渡航者や横浜の太田陣屋に駐屯する福井藩士が洋式調練の際,いち早く斬髪していた。…

【被差別部落】より

…ちなみに,自然災害,日照,水利等々に関して立地条件の劣悪な被差別部落が少なくない現状には,江戸時代における強制移住策が大きく働いているともいわれるほどである。一般民との分離ということでは,神社の氏子組織からの排除,祭礼・行事における明確な差別,入会権の剝奪も当然のごとく各地で行われだしたし,風俗面での規制も強化されて,たとえば〈非人〉は斬髪(元結を結わないで髪を散らす髪風)に限るなどとされた。こうした賤民層に対するさまざまな措置は,むろんのこと長い年月の間に,徐々に,かつ執拗に積み重ねられたものであるが,そうしたことが集中的に表面化していた時期は,幕府・藩による政治の矛盾や社会情勢の変動がめだっていた時期と,しばしば重なりあっていた点が重要である。…

※「斬髪」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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