断惑証理(読み)だんわくしょうり

精選版 日本国語大辞典 「断惑証理」の意味・読み・例文・類語

だんわく‐しょうり【断惑証理】

〘名〙 (連声で「だんなくしょうり」とも発音する) 仏語煩悩の惑いを断ち切って涅槃真理をさとること。
正法眼蔵(1231‐53)礼拝得髄「断惑証理のときは、男子女人、簡別(けんべつ)さらにあらず」

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「断惑証理」の意味・わかりやすい解説

断惑証理
だんなくしょうり

煩悩を断ち切り,真実である涅槃を悟ること。断惑は解脱を得るために必要で,そのためには禅定などの修行を積まなくてはならない。そこで上座部では,修道論として断惑証理の段階を組織的に説いた。見道においては知によって四諦の理を会得するから,知的煩悩を断じる。この見,修2道を修めた者は無学道すなわち阿羅漢果に入る。

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