新田潤(読み)にったじゅん

日本大百科全書(ニッポニカ) 「新田潤」の意味・わかりやすい解説

新田潤
にったじゅん
(1904―1978)

小説家。長野県上田市生まれ。本名半田祐一(ゆういち)。旧制浦和高校を経て東京帝国大学英文科に進む。この間『文芸交錯』などの雑誌に参加。1933年(昭和8)高見順らと『日暦(にちれき)』創刊。36年3月には『人民文庫』創刊に参加した。市井庶民哀歓を描いた小説が多い。小説集に『片意地な街』(1936)、回想的小説集『わが青春の仲間たち』(1968)などがある。

[遠矢龍之介]

『『現代日本文学大系91』(1973・筑摩書房)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「新田潤」の解説

新田潤 にった-じゅん

1904-1978 昭和時代の小説家。
明治37年9月18日生まれ。昭和8年高見順らと「日暦(にちれき)」を創刊。11年「人民文庫」の創刊にくわわり,庶民生活をえがいた作品発表戦後は風俗的な作品がおおい。昭和53年5月14日死去。73歳。長野県出身。東京帝大卒。本名は半田祐一。作品に「煙管(きせる)」「片意地な街」など。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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