日本遠征記(読み)にほんえんせいき

精選版 日本国語大辞典 「日本遠征記」の意味・読み・例文・類語

にほんえんせいき ニホンヱンセイキ【日本遠征記】

(原題Narrative of the Expedition of an American Squadron to the China Seas and Japan) 旅行記。全三巻。ペリー監修、ホークス編著。一八五六~六〇年刊。アメリカの提督ペリーが一八五五年一月本国に帰国したのち、政府委嘱編集公刊にあたった日本を中心とする来航記録乗組員日記覚書を中心に、日米和親条約締結の経緯、日本・琉球産物などを記す。

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デジタル大辞泉 「日本遠征記」の意味・読み・例文・類語

にほんえんせいき〔ニホンヱンセイキ〕【日本遠征記】

幕末期日本に来航したペリーが、帰国後米国政府の要請により編纂へんさんした記録。3巻。1856年刊。日本との条約締結交渉をはじめ、日本の産業風俗などについても記述する。ペリー提督日本遠征記。

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山川 日本史小辞典 改訂新版 「日本遠征記」の解説

日本遠征記
にほんえんせいき

アメリカのペリー艦隊の日本遠征記録。ペリー提督や乗組員の航海記・日記,公文書,各種の報告書などを,ペリー監修のもとにホークスが編纂,アメリカ議会から1856~58年刊。遠征記本文・諸調査報告・天文学的観察記録・水路図からなる大部な報告書で,3巻本と4巻本がある。第1巻の本文は,日本についての序論に始まり,遠征の発端から終了までの全過程を編年的に詳述。日本開国をめぐる日米交渉史の基本史料であるとともに,周到な情報収集と実地観察にもとづいた日本論の名著。第1巻本文の翻訳に「ペルリ提督日本遠征記」(岩波文庫)がある。

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