日蘭和親条約(読み)にちらんわしんじょうやく

山川 日本史小辞典 改訂新版 「日蘭和親条約」の解説

日蘭和親条約
にちらんわしんじょうやく

1856年1月30日(安政2年12月23日)日本長崎オランダ理事官クルティウスと締結した条約。通商関係はあったが正式の国交のなかったオランダとはじめて結んだ条約。オランダ人出島からの自由な出入りを認め,会所貿易の規則緩和,港の開放について最恵国待遇を認めた。また本条約で日本ははじめて外国に片務的領事裁判権を与えた。

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百科事典マイペディア 「日蘭和親条約」の意味・わかりやすい解説

日蘭和親条約【にちらんわしんじょうやく】

1855年(安政2年)日本とオランダ間で締結。前年日米和親条約に準じて結ばれたもので,特にオランダは長崎におけるオランダ人の行動の自由を承認された。

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世界大百科事典(旧版)内の日蘭和親条約の言及

【神奈川条約】より

…1854年3月31日(嘉永7年3月3日)神奈川で調印された日米和親条約のこと。日本の開国の第一歩となった条約である。アメリカ側の全権は東インド艦隊司令長官ペリー,日本側の全権は儒役林韑(あきら),町奉行井戸覚弘,浦賀奉行伊沢政義,目付鵜殿長鋭。全12ヵ条で,翌55年2月21日(安政2年1月5日)下田で批准書を交換し発効した。おもな内容は以下のとおりである。条約の中心になるのは,アメリカ船に薪,水,食料,石炭などを供給するために,条約調印と同時に下田を,1年後に箱館を開くことを定めたことである。…

※「日蘭和親条約」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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