旦夕(読み)たんせき

精選版 日本国語大辞典 「旦夕」の意味・読み・例文・類語

たん‐せき【旦夕】

〘名〙
① 朝と晩。朝夕旦暮朝暮
※本朝続文粋(1142‐55頃)一・西府作〈大江匡房〉「旦夕慎王命、春秋感帝図」 〔史記‐刺客伝・聶政〕
② (副詞的に用いて) つねづね。しじゅう。平生
※丱余集(1409頃)下「蓮華寺禀長老、細読禀明抄、旦夕而不怠」
※評判記・色道大鏡(1678)一四「蓋(けだし)在郭の内は、旦夕(タンセキ)身をかざり、遊宴にふけり」 〔書経‐冏命〕
時機が、今晩か、明朝かとさし迫っていること。短期間。
読本椿説弓張月(1807‐11)続「国の滅ん事、旦夕(タンセキ)にあり」 〔蜀志‐孟光伝〕

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デジタル大辞泉 「旦夕」の意味・読み・例文・類語

たん‐せき【旦夕】

朝と晩。朝夕。朝暮。
つねづね。始終。副詞的にも用いる。「旦夕怠らず」
差し迫っていること。危急が切迫していること。短時間
自己おのれは―に死を待ちぬ」〈蘆花不如帰
[類語]朝夕あさゆう朝夕ちょうせき朝晩

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普及版 字通 「旦夕」の読み・字形・画数・意味

【旦夕】たんせき

朝夕。〔南史、隠逸、陶潜伝〕汝旦夕の費(炊事など)、自ら給するをしと爲さん。今此の力(召使い)をはし、汝の水の勞を助けしむ。此れも亦た人の子なり、善く之れをすべし。

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