旨趣(読み)ししゅ

精選版 日本国語大辞典 「旨趣」の意味・読み・例文・類語

し‐しゅ【旨趣】

〘名〙
① 事のわけ。おもむき。内容趣意趣旨。しいしゅ。
吾妻鏡‐治承五年(1181)正月二一日「彼禅門及子葉孫枝可敗北之由、都鄙貴賤之間、皆蒙夢想、其旨趣雖分」
名語記(1275)五「三十一字に旨趣をいひのべたるをうたとなづく」 〔嵆康‐琴賦序〕
② 心に思っていること。考え。所存存念。しいしゅ。
源平盛衰記(14C前)六「最後申状と存れば心底に旨趣を残すべからず」

しい‐しゅ【旨趣】

〘名〙 (「ししゅ(旨趣)」の慣用読み)
① その事の目的意味・内容。趣旨。趣意。
※高野本平家(13C前)五「勅宣の旨趣(シイシュ)をまもって」
② 心の中で考えていること。所存。存念。
※高野本平家(13C前)二「恐れある申し事にて候へども、心の底に旨趣(シイシュ)を残すべきに非ず」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「旨趣」の意味・読み・例文・類語

し‐しゅ【旨趣】

《慣用読みで「しいしゅ」とも》
事柄の意味・理由。趣旨。「発議旨趣を述べる」
心の中で考えていること。所存。
「最後の申し状と存ずれば、心底に―を残すべからず」〈盛衰記・六〉

しい‐しゅ【旨趣】

ししゅ(旨趣)」の慣用読み。
「心の底に―を残すべきにあらず」〈高野本平家・二〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

普及版 字通 「旨趣」の読み・字形・画数・意味

【旨趣】ししゆ

おもむき。主意。〔漢紀、成帝紀二〕昔、の末、孔子に歿し、後世子、各はし、を崇廣し、一家さんと欲するも、旨趣同じからず。故にれて九家と爲る。

字通「旨」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android