昔の人(読み)むかしのひと

精選版 日本国語大辞典 「昔の人」の意味・読み・例文・類語

むかし【昔】 の 人(ひと)

① 昔、世にあった人。いにしえの人。古人。むかしびと。
万葉(8C後)二〇・四四八三「移り行く時見る毎に心いたく牟可之能比等(ムカシノヒト)し思ほゆるかも」
② 世を去った人。亡き人。むかしびと。
書紀(720)神代下(兼方本訓)「何為(なんす)れか我れを亡者(ムカシノヒト)に誤(あやま)つといふ」
③ 昔、親しかった人。かつて親しくしていて今はいない人。昔愛した人。
古今(905‐914)夏・一三九「さつきまつ花たちばなの香をかげば昔の人の袖のかぞする〈よみ人しらず〉」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「昔の人」の意味・読み・例文・類語

むかし‐の‐ひと【昔の人】

昔人むかしびと」に同じ。
「―ものし給はましかば」〈橋姫
昔、なれ親しんだ人。
「五月まつ花橘の香をかげば―の袖の香ぞする」〈古今・夏〉

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