(読み)エイ

デジタル大辞泉 「映」の意味・読み・例文・類語

えい【映】[漢字項目]

[音]エイ(漢) [訓]うつる うつす はえる
学習漢字]6年
光が反射して輝く。はえる。「映発反映
像をうつし出す。「映画映写映像
映画。「上映続映放映
[名のり]あき・あきら・てる・みつ

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「映」の意味・読み・例文・類語

えい‐・ずる【映】

〘自サ変〙 えい・ず 〘自サ変〙
① 物の影や光が他の物の表面に見える。映える。
※輔親集(1038頃)「秋の夜の月水にゑいずといふ題を院にて」
② 物が光を受けて輝く。照り映える。
方丈記(1212)「火の光にえいじて、あまねく紅(くれなゐ)なる中に」
太平記(14C後)一一「恰(あたか)一片の雲の夕日に映(エイ)ずるが如し」
物事がある印象を伴って目に映る。見える。
坑夫(1908)〈夏目漱石〉「酒めし、御肴と云ふ文字が尤も劇烈な印象を以て自分の頭に映じて来た」

はゆ・し【映】

〘形ク〙 照り輝くようなさまである。まばゆくて、顔が向けにくい。また、きまりが悪い。おもはゆい。
和泉式部集(11C中)上「あふむがへし聞こえむも、はゆければゆふを御帳のかたひらに結ひつけて立ちぬ」
はゆ‐げ
〘形動〙
はゆ‐さ
〘名〙

うつろ・う うつろふ【映】

〘自ハ四〙 (「うつる(映)」の未然形反復継続を表わす助動詞「ふ」が付き「ら」が「うつ」にひかれ、「ろ」になって一語化したもの) 光や影が他の物の上に現われている。反映する。反射する。
※後撰(951‐953頃)春下・一二一「花盛りまだも過ぎぬに吉野河かげにうつろふ岸の山吹〈よみ人しらず〉」

えい・じる【映】

〘自ザ上一〙 (「映ずる」の上一段化した語) =えいずる(映)
大阪の宿(1925‐26)〈水上滝太郎〉九「冒険の幾場面が、無数に目の前に映じるのであった」

えい‐・ず【映】

〘自サ変〙 ⇒えいずる(映)

は・ゆ【映】

〘自ヤ下二〙 ⇒はえる(映)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のの言及

【日本刀】より

…返らぬものは〈焼詰め〉という。地のほうに刃の影のように白く見えるもののあるのを〈映(うつり)〉という。これには丁子様の映や棒状の棒映がある。…

※「映」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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