(読み)さく

精選版 日本国語大辞典 「昨」の意味・読み・例文・類語

さく【昨】

〘名〙
① むかし。以前。過去。
葬列(1906)〈石川啄木〉「昨(サク)の汝が松風明月の怨長なへに尽きず」 〔鮑照‐歳暮悲詩〕
② 「さくじつ(昨日)」の略。
文華秀麗集(818)上・尋良将軍華山庄、将軍失期不在〈仲雄王〉「君家白雲東嶺下、昨対宮内暮相期」
③ (ある時間の幅や時期を表わす名詞などの上に付き、接頭語的に用いて) 現在のすぐ前の日、月、年であることを示す。
浄瑠璃・源頼家源実朝鎌倉三代記(1781)三「昨(サク)卯の刻より御登城。殊のふお隙の入し事嘸(さぞ)お労(つかれ)でござりませふ」 〔史記‐灌夫伝〕

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デジタル大辞泉 「昨」の意味・読み・例文・類語

さく【昨】[漢字項目]

[音]サク(漢)
学習漢字]4年
きのう。「昨日昨朝昨夜
一回り前の時期。「昨週昨春昨年一昨年
むかし。以前。「昨今さっこん
難読一昨日おととい一昨年おととし昨日きそ昨日きのう昨夜きそ昨夜よべ昨夜ゆうべ一昨昨日さきおととい一昨昨年さきおととし

さく【昨】

[名]過ぎ去った日。むかし。また、きのう。
「―の汝が松風明月のうらみとこしなえに尽きず」〈啄木・葬列〉
[連体]
今の一つ前の。「シーズン」
きのうの。「一九日」
去年の。「平成六年」

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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