(読み)ハレ

デジタル大辞泉 「晴」の意味・読み・例文・類語

はれ【晴(れ)/×霽れ】

空の晴れること。天気がよいこと。気象庁では、雲量が2~8、視程が1キロ以上の状態の天気をいう。「雨のち―」
表立って晴れやかなこと。おおやけのこと。また、そのような場所。「―の席に臨む」「―の舞台」⇔
疑いが消えること。「―の身となる」
晴れ着。また、それを着た姿。
「たった三度しきゃあお―をしねえときて居るから」〈滑・浮世床・初〉
[下接語](ばれ)秋晴れ五月さつき晴れ入梅ついり晴れ梅雨つゆ晴れ日本晴れ晴れ晴れ・冬晴れ・夕晴れ雪晴れ
[類語]日本晴れ快晴晴天好天上天気炎天天気・天気晴朗・五月晴れ梅雨晴れ秋晴れ晴れ間日照り油照り

せい【晴】[漢字項目]

[音]セイ(漢) [訓]はれる はらす
学習漢字]2年
日が出て空が澄みきる。はれ。「晴雨晴天晴耕雨読陰晴快晴
[名のり]きよし・てる・なり・はる・はれ
難読天晴あっぱれ

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「晴」の意味・読み・例文・類語

せい【晴】

〘名〙
① はれること。はれ。また、はれやかなこと。
※滑稽本・戯場粋言幕の外(1806)下「蛾眉秀を帯て、鳳眼晴を含む」 〔述異記‐上〕
② おおやけ。おもてむき。ひとまえ。はれ。
虞美人草(1907)〈夏目漱石〉一五「晴(セイ)を閑所に転ずる気紛の働ではない」

はれい【晴】

〘名〙 (形動) (「はれ(晴)」の変化した語) =はれ(晴)
※虎寛本狂言・素襖落(室町末‐近世初)「伊勢諸国のつき合で、はれいなに依って」

はる・す【晴】

〘他サ四〙 晴れるようにする。曇りをとる。はらす。はるかす。
延喜式(927)祝詞「まそひの大御鏡の面をおし波留志(ハルシ)て見そなはす事のごとく」

はれ‐・す【晴】

〘自サ変〙 晴れる。
源氏(1001‐14頃)浮舟「かきくらしはれせぬみねのあまくもにうきてよをふる身をもなさはや」

は・る【晴】

〘自ラ下二〙 ⇒はれる(晴)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「晴」の意味・わかりやすい解説


はれ

普段とは異なる特別に改まった生活のこと。それ以外の日常的な生活を (け) という。晴とは正月や盆,各種の節供,祭礼など,本来神祭りを行うべきときであるが,人生儀礼,すなわち出産婚姻などに際してとられる非日常的な行為も,晴の行事に含まれる。晴のときには,酒を飲んだり,赤飯,餅など特別な食膳が用意される (→食事 ) 。また,衣服晴れ着に改め,普段の仕事から解放されて軽い興奮状態で過すことが普通であった。しかし次第に生活における晴と褻の区別は希薄になりつつある。

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