曽我廼家十吾(読み)そがのやじゅうご

日本大百科全書(ニッポニカ) 「曽我廼家十吾」の意味・わかりやすい解説

曽我廼家十吾
そがのやじゅうご
(1891―1974)

喜劇俳優。十吾(とおご)ともよばれた。本名西海(さいかい)文吾。神戸に生まれる。9歳で地元の俄(にわか)芝居で初舞台。1906年(明治39)曽我廼家十郎弟子入り、文福と名のる。のち各地を転々、十郎の死後五郎の一座に入り十吾と改めた。28年(昭和3)渋谷天外(しぶやてんがい)と松竹家庭劇を旗揚げしたが46年(昭和21)に決別、48年に再度組んで松竹新喜劇をおこした。56年にいったん退団、翌年松竹家庭劇再興、65年解散。淡々として枯れた芸風で、とくにおばあさん役に優れた。また茂林寺(もりんじ)文福の筆名による脚本も多い。

[向井爽也]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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