最大許容濃度(読み)さいだいきょようのうど

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「最大許容濃度」の意味・わかりやすい解説

最大許容濃度
さいだいきょようのうど

労働時間中に許される労働環境中の汚染物質の最高値。労働環境に存在するガス状,ミスト状,粉塵状など各態様の有害汚染物質から労働者の健康を守るため,許容できる濃度平均値を定め,毎年日本産業衛生協会から発表される。しかし労働環境内の汚染物質の濃度は常時変化するので,健康上許容できる最高限度をも定めて,その上限をこえないようにしている。このほか環境中の放射能について,放射性物質の核種別に安全の許容限界を示したものがあり,大気,水,食品などについて,体内に取入れても安全な範囲とされる値をそれぞれ定めている。一般に,労働環境に対して生活環境の許容値は,その 10分の1になっている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

栄養・生化学辞典 「最大許容濃度」の解説

最大許容濃度

 揮発性の化学物質を扱う職場で健康に被害がでないために許容できる最大の空気中の物質濃度.1日8時間,週5日の作業として決める.

出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android