(読み)サイ

デジタル大辞泉 「最」の意味・読み・例文・類語

さい【最】

[ト・タル][文][形動タリ]程度がもっともはなはだしいさま。第一番であるさま。多く、「最たる」の形で用いる。「成り金趣味のたるものだ」
[形動][文][ナリ]に同じ。
「僕の一生に大感化を及ぼした者…駒井先生と兼頭君がその―なる者である」〈蘆花思出の記
[接頭]名詞に付いて、もっとも、この上ない、の意を表す。「業界でも大手の会社」「前線」「先端」「優秀選手」
[類語]極上特上一番一等一級無上至上至高最高最良最善最上随一ぴか一白眉はくびベストナンバーワントップ最も

さい【最】[漢字項目]

[音]サイ(呉)(漢) [訓]もっとも も
学習漢字]4年
サイ〉もっとも。いちばん。「最悪最近最高最終最初最大最適最良
〈も〉「最中もなか最早もはや最寄もより
[名のり]いろ・かなめ・たかし・まさる・ゆたか・よし
難読最中さなか

も【最】

[接頭]状態を表す語に付いて、真に、本当に、もっとも、などの意を表す。「中」「寄り」「はや」

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「最」の意味・読み・例文・類語

さい【最】

〘名〙
① (形動ナリ・タリ) 程度がもっともはなはだしいこと。また、そのさま。第一番。第一等。主要。現在では、多く「最たる」の形で用いる。
兵範記‐保元元年(1156)閏九月一八日「仰、部内寺社皆是国司之最也」
※思出の記(1900‐01)〈徳富蘆花〉八「僕の一生に大感化を及ぼした者、母を除いては、駒井先生と兼頭君とが其最なる者である」 〔漢書‐周勃伝〕
② (接頭語的に名詞の上について) 「この上ない」の意を示す語。
※欧米印象記(1910)〈中村春雨〉伯林雑記「其年中の最(サイ)傑作戯曲に対し」

も【最】

〘接頭〙 (「ま(真)」と同語源か) 状態を表わす体言に付いて、真に、もっとも、などの意を添える。「も中」「も寄り」など。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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