月の光(読み)ツキノヒカリ

デジタル大辞泉 「月の光」の意味・読み・例文・類語

つきのひかり【月の光】

原題、〈フランスClair de luneドビュッシーのピアノ曲。変ニ長調。ピアノ曲集「ベルガマスク組曲」の第3曲。作者代表作として知られ、単独で演奏されることも多い。
《原題、〈フランス〉Clair de luneフォーレ歌曲。1887年作曲。歌曲集「二つの歌」の第2曲。ベルレーヌ詩集艶なる宴」に基づく。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「月の光」の意味・わかりやすい解説

月の光
つきのひかり

井上靖(やすし)の短編小説。1969年(昭和44)8月『群像』に発表。同年短編集『月の光』講談社刊。『花の下』『雪の面』と並ぶ三部作の一つ。80を過ぎた母は頭がぼけて、壊れたレコード盤のように同じことを口にするが、その関心事は人の結婚と出産と死だけである。ある夜、湯ヶ島の妹から電話があり、母が真夜中田舎(いなか)道をさまよっていたという。何十年昔に返って月光のなかで幼児の作者を探し歩く鮮烈なイメージが、作者の脳裏に浮かぶ。母の姿を通して、老いに現れた人間の根源的なものを探る。

福田宏年

『『月の光』(1969・講談社)』

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デジタル大辞泉プラス 「月の光」の解説

月の光

フランスの作曲家クロード・ドビュッシーのピアノ曲。原題《Clair de lune》。ピアノ曲集『ベルガマスク組曲』の第3曲を指し、ドビュッシーの代表作として知られる。

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