月宮殿(読み)ゲッキュウデン

デジタル大辞泉 「月宮殿」の意味・読み・例文・類語

げっきゅう‐でん【月宮殿】

須弥山しゅみせん中腹をめぐる月にあるという月天子がってんし宮殿月光殿がっこうでん。がっくうでん。がっくう。 秋》
謡曲鶴亀」の喜多流における名称

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精選版 日本国語大辞典 「月宮殿」の意味・読み・例文・類語

げっきゅう‐でん【月宮殿】

[1]
[一] 仏語。須彌山の中腹を回っているとされる月にある月天子の宮殿。「起世経」によれば、七宝によって飾られた七重の垣に囲まれ、金銀青瑠璃の楼閣から成るという。転じて、月の都、月の世界。月宮。月光殿(がっこうでん)。がっぐでん。
※光悦本謡曲・羽衣(1548頃)「然れば月宮殿のありさま、玉斧の修理とこしなへにして、白衣黒衣の天人のかずを三五にわかって」 〔道神足無極変化経‐四〕
[二] 江戸吉原の遊里の異称。特に八月十五夜、九月十三夜の紋日の吉原をさしていう。
※雑俳・柳多留‐九(1774)「かけ声で月宮殿へ乗っつける」
[三] 謡曲「鶴亀」の別称。喜多流で用いる。
[2] 〘名〙 ((一)(一)にたとえていう) 皇居のこと。
※古今連談集(1444‐48頃)「ばんじこくもの位をゆるされて、月宮殿のみぎりに立給ひて、夜のじもくを行ひ給ふ故也」

がっぐ‐でん グヮッグ‥【月宮殿】

月の中にあるという月天子(がってんし)の宮殿。転じて、月の都、月の世界。月光殿(がっこうでん)。げっきゅうでん。がっぐ。

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改訂新版 世界大百科事典 「月宮殿」の意味・わかりやすい解説

月宮殿 (げっきゅうでん)

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動植物名よみかた辞典 普及版 「月宮殿」の解説

月宮殿 (ゲッキュウデン)

学名Mamillopsis senilis
植物。サボテン科園芸植物

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

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