月影(読み)ツキカゲ

デジタル大辞泉 「月影」の意味・読み・例文・類語

つき‐かげ【月影】

月の形。月の姿。月。 秋》「―をくみこぼしけり手水鉢立圃
月の光。月のあかり月光。「淡い月影
月光に照らされて映る人や物の姿。
「ほのかなりし―の見劣りせずは、まほならむはや」〈橋姫
[補説]作品名別項。→月かげ
[類語]月光月明かり月明

げつ‐えい【月影】

月の光。つきかげ

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精選版 日本国語大辞典 「月影」の意味・読み・例文・類語

つき‐かげ【月影】

[1]
① 月の光。月のあかり。
古今(905‐914)雑上・八八〇「かつ見れどうとくもある哉月かげのいたらぬさともあらじとおもへば〈紀貫之〉」
※宇治拾遺(1221頃)二「月影の板まよりもりたりけるに」
② 目にうつる実際の月の形。月の姿。
蜻蛉(974頃)中「雲ゐよりこちくのこゑをきくなへにさしくむばかりみゆる月かげ」
平家(13C前)一〇「大井河の月影も霞にこめておぼろ也」
③ 月の光に照らされた物の姿。月の光で見えるもの。
源氏(1001‐14頃)橋姫「ほのかなりし月影の、見劣りせずはまほならんはや」
※雑俳・柳多留‐一〇六(1829)「月影で十六夜日記阿仏書き」

げつ‐えい【月影】

〘名〙 月の光。つきかげ。
※凌雲集(814)奉和春日遊猟日暮宿江頭亭子〈淳和天皇〉「鶉驚遙似星光落。兎尽還疑月影空」 〔洞冥記‐巻三〕

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普及版 字通 「月影」の読み・字形・画数・意味

【月影】げつえい

月かげ。月光。宋・文天祥〔暁起〕詩 聲、枕に到つて(あ)け 影、に入りて秋なり

字通「月」の項目を見る

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デジタル大辞泉プラス 「月影」の解説

月影

京都府京都市、亀屋清永が製造・販売する銘菓。羊羹状の黒砂糖の中に胡桃が入っている。

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世界大百科事典(旧版)内の月影の言及

【当身技】より

…当(あて),当身,当技(あてわざ)ともいう。人体の急所とされる天倒(てんとう)(頭頂部),烏兎(うと)(みけん),霞(かすみ)(こめかみ),人中(じんちゆう)(鼻下),水月(すいげつ)(みぞおち),明星(みようじよう)(下腹部),電光(でんこう)(右ひばら),月影(げつえい)(左ひばら),釣鐘(つりがね)(睾丸),ひざ関節などを,こぶし,指先,ひじなどで突いたり,こぶし,手刀などで打ったり,ひざ,蹠頭(せきとう),かかとなどでけったりして相手に苦痛をあたえ参らせる技である。現在は乱取(らんどり)(自由練習)や試合における勝敗が中心となり,投げ技と固め技だけが使われ,当身技は危険であるので禁じられているため,活用がおろそかになっている。…

※「月影」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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