朝日岳(読み)あさひだけ

精選版 日本国語大辞典 「朝日岳」の意味・読み・例文・類語

あさひ‐だけ【朝日岳】

山形・新潟県境朝日山地の主峰。標高一八七〇メートル。大朝日岳。剣頭山。雨告(あまつげ)山。

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デジタル大辞泉 「朝日岳」の意味・読み・例文・類語

あさひ‐だけ【朝日岳】

朝日山地の主峰。標高1871メートル。大朝日岳。

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日本歴史地名大系 「朝日岳」の解説

朝日岳
あさひだけ

立山連峰北端下新川しもにいかわ郡と新潟県糸魚川いといがわ市との境にそびえる。標高二四一八・三メートル。古生層の変成岩からなり、高山植物の種類が多く、ゆったりとした山容の山。越中側の古名を恵振えぶりヶ岳といい、元禄一三年(一七〇〇)の奥山御境目見通絵図(県立図書館蔵)はじめ多くの古絵図に記載。「三州地理志稿」には恵夫理嶽とみえる。山名は朝日町とまり方面から望むと農夫のエブリ作業の雪形が見えるところからきている。エブリとは田をならす際の道具である。朝日岳の名は越後方面からの呼称であったが、明治以後、これが一般に用いられ、山麓朝日町の名も当山に由来するという。

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改訂新版 世界大百科事典 「朝日岳」の意味・わかりやすい解説

朝日岳 (あさひだけ)

飛驒山脈北東部,後立山(うしろたてやま)連峰の最北端,新潟・富山県境に位置する山。標高2418m。古生代の変成岩からなる山体は,スケールの雄大さを誇っている。山頂周辺には,北部に八兵衛平,西部にイブリ平,夕日ヶ原,南部に小桜ヶ原などの池塘(ちとう)を伴った平たんな草原が広がっている。北斜面の朝日池や東斜面の大所川支流の白高地沢には,時代を異にする複数の氷河地形がみられ,白高地沢のそれは規模も大きく,最大拡大期には標高800mまで流下していたと考えられている。夏季に登山者が集中する白馬(しろうま)岳とはやや離れ,残雪の豊かさ,種々の高山植物が織りなすお花畑,池塘の散在する草原など,原始性と静寂さが魅力である。眺望もすばらしく,白馬連峰,劔連峰をはじめ,日本海に沈む夕日の眺めは圧巻である。登山には北西麓の小川温泉から北又谷を経てイブリ尾根を登るもの,南東麓の蓮華温泉から五輪尾根を登るもの,白馬岳から雪倉岳を経ての縦走路などがある。
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朝日岳 (あさひだけ)

山形・新潟県境に広がる朝日山地の主峰で,標高1871m。大朝日岳とも呼ばれる。地質は古期花コウ岩類からなり,地形学的には第三紀中新世またはそれ以前に形成された準平原が第四紀の初めごろ急激に隆起し,深く谷に刻まれた結果,現在みるような急峻な山容を呈するに至った。朝日岳を中心にしてほぼ南北方向にのびる稜線,さらにそれと斜交する多くの支脈は,標高1200~1600mの浸食平たん面を各所に残すが,それら準平原遺物よりも一段と高くピラミッド形に突出する朝日岳は残丘と考えられる。磐梯朝日国立公園の一角を占め,朝日川に沿う朝日鉱泉,月布(つきぬの)川に沿う古寺(こでら)温泉などからの登山コースがあるが,健脚向きが多い。
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百科事典マイペディア 「朝日岳」の意味・わかりやすい解説

朝日岳【あさひだけ】

山形・新潟県境の朝日山地中の連峰。最高峰の大朝日岳は標高1871m。北西には西朝日岳,北東に小朝日岳,南に平岩山が連なる。東側は朝日川の支流によって深く開析されている。磐梯朝日国立公園に属し,東麓の朝日鉱泉が登山口。
→関連項目朝日[町]朝日山地日本百名山山形[県]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「朝日岳」の意味・わかりやすい解説

朝日岳
あさひだけ

山形・新潟両県の県境にある連山で朝日連峰ともいう。最高峰は大朝日岳 (1870m) で,北東に小朝日岳 (1648m) ,北西に西朝日岳 (1814m) がある。隆起山塊が浸食された地形で,花崗岩質より成る。山地はブナ原生林におおわれ,ハイマツも生育。リス,テン,カモシカなどが生息。頂上近くに朝日岳神社がある。頂上からは南方に飯豊連峰を,東方に蔵王山を望み,北方には月山,西方には日本海が見え,その雄大な眺望は有名。大井沢に朝日岳の動植物を集めた自然博物館がある。磐梯朝日国立公園に属する。登山基地は朝日鉱泉,五味沢,奥三面,大井沢など。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「朝日岳」の意味・わかりやすい解説

朝日岳
あさひだけ

富山県下新川(しもにいかわ)郡朝日町と新潟県糸魚川市(いといがわし)との境界にある山。後立山連峰(うしろたてやまれんぽう)北部の名山。標高2418メートル。古生層の変成岩で構成され、白馬(しろうま)連山高山植物帯の北部を占める。山頂西斜面に朝日小屋があり、その西側の緩斜面の夕日ヶ丘から足下にみる日本海への落日は壮美である。西側の小川温泉元湯(もとゆ)から越道(こいど)峠、北又谷を経てイブリ山から朝日岳を経て、東側の新潟県の蓮華(れんげ)温泉へ連絡する。

[深井三郎]

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事典・日本の観光資源 「朝日岳」の解説

朝日岳

(群馬県利根郡みなかみ町)
ぐんま百名山」指定の観光名所。

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